調査書とは

調査書とは、高校が作成する「生徒の公式な成績・活動記録」のことです。
「内申書(ないしんしょ)」と呼ばれることもあります。
受験生の皆さんが高校3年間でどのように学び、どのような活動をしてきたかを、大学側に伝えるための重要な書類です。
調査書に記載される主な内容
調査書には、主に以下のような情報が記載されています。
🏫 1. 学習の記録(成績)
- 各教科・科目の評定: 1年生から3年生(通常は3年1学期または前期まで)の「国語」「数学」「英語」などの科目ごとの成績が、5段階評価(5, 4, 3, 2, 1)で記載されます。
- 全体の評定平均値: すべての科目の評定を平均した数値です。これが、推薦入試の出願基準(例:「全体の評定平均値が4.0以上」など)として使われることが多い「内申点」の元になります。
- 取得単位数: 各科目を履修して得た単位の数です。
🗓️ 2. 出欠の記録
- 各学年での授業の欠席日数や、遅刻・早退の回数が記載されます。
- 欠席日数が多い場合、大学側はその理由(病気、不登校など)を考慮することがあります。
🏃 3. 特別活動の記録
- 生徒会活動: 生徒会長、役員などの経歴。
- 部活動: 所属していた部活、役職(部長、キャプテンなど)、大会成績。
- 学校行事: 文化祭や体育祭での実行委員などの役割。
✍️ 4. 指導上参考となる諸事項(所見欄)
- 資格・検定: 英検、漢検、TOEIC、簿記など、取得した資格やスコア。
- 表彰: 部活動以外でのコンクール入賞、ボランティア活動での表彰など。
- 先生からのコメント: 担任の先生などが、生徒の学習態度、人物(長所、特技、協調性など)、進路希望などについて文章で記述します。
入試での使われ方
調査書がどのように使われるかは、入試の方式によって異なります。
推薦・総合型選抜(旧AO入試)
調査書は非常に重要な合否判定資料となります。
- 出願資格: 「全体の評定平均値〇〇以上」といった基準を満たしているかを確認するために使われます。
- 評価の対象: 学力試験だけでは測れない、高校時代の継続的な努力(成績)や、部活動・生徒会などでの「主体性」「協働性」を評価するために、面接の参考資料としても使われます。
一般選抜(筆記試験がメイン)
推薦系入試ほど直接的な合否の決め手にはなりませんが、以下のような形で使われます。
- 合否ライン上での参考: 筆記試験の点数がまったく同じ受験生が複数いて、合格枠の最後の1人を決める際などに、調査書の内容(特に評定や欠席日数、活動記録)が参考にされることがあります。
- 出願資格の確認: 卒業(見込み)の確認など、基本的な情報を確認するために使われます。
補足
- 調査書は高校が作成し、厳封された(封がされて中身が見えない)状態で大学に提出されます。
- 原則として、生徒本人や保護者が中身を見ることはできません。
調査書は、あなたの高校3年間の「頑張りの証明書」とも言えるものです。
推薦書とは
推薦書(すいせんしょ)は、受験生がその大学に入学するのにふさわしい人物であることを推薦するための書類です。
先ほど説明した「調査書(成績や活動の公式記録)」とは別のもので、推薦書は「なぜその生徒を推薦するのか」という理由を文章で説明する役割を持ちます。
推薦書には、大きく分けて2つの種類があります。
1. 学校が作成する推薦書
主に「学校推薦型選抜(指定校推薦・公募制推薦)」で必要となる書類です。
- 誰が書くか:
- 高校の校長名義で発行されます。
- 実際の文章は、受験生のクラス担任や進路指導の先生、部活動の顧問の先生などが、受験生の様子をよく知る立場から作成することが一般的です。
- 何が書かれるか:
- 「この生徒は貴学(あなたの大学)のアドミッション・ポリシー(求める学生像)に合致しています」ということを、学校側の視点で証明・推薦する内容です。
- 具体的には、以下のような点について書かれます。
- 学業への取り組み姿勢、成績(調査書の内容を補足)
- 人物(性格、リーダーシップ、協調性、主体性など)
- 部活動や生徒会活動での実績、役割
- 志望理由との関連性
ポイント: これは学校(第三者)からの「お墨付き」のようなもので、調査書に記載されたデータ(評定平均など)では測れない、受験生の人物的な側面を大学に伝える重要な役割があります。
2. 受験生本人が作成する「自己推薦書」
主に「総合型選抜(旧AO入試)」や、一部の公募制推薦で提出が求められる書類です。
- 誰が書くか:
- 受験生本人が自分で作成します。
- 何が書かれるか:
- 「私(受験生)は、これこれこういう理由で貴学にふさわしい人物です」と、自分自身を大学にアピール(推薦)するための内容です。
- 学校作成の推薦書とは異なり、自分の言葉で「強み」や「経験」、「入学後の意欲」をアピールします。
- 自分の長所や特技
- 高校時代に特に力を入れた活動(部活、研究、ボランティアなど)
- その経験から何を学んだか
- なぜ自分がその大学・学部に適しているのか
補足:「志望理由書」との違い 自己推薦書と似た書類に「志望理由書」がありますが、厳密には役割が異なります。
- 志望理由書: 「なぜ、その大学に入りたいのか」 (Why you?)
- 自己推薦書: 「なぜ、自分が入学にふさわしいのか」 (Why me?)
まとめ
調査書と推薦書の違い(まとめ)
- 調査書(内申書):
- 役割: 成績や出欠、活動事実の「公式な記録・データ」。
- 内容: 5段階評定、欠席日数、部活動名など(客観的な事実)。
- 推薦書:
- 役割: 人物や適性、意欲を伝える「推薦・アピールの文章」。
- 内容: 学業態度、人柄、強みなど(主観的な評価やアピール)。
学校が作成する推薦書も、調査書と同様に厳封され、原則として受験生本人が中身を見ることはできません。

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